2013年4月20日土曜日

ドイツ・ゲーテ紀行(10)

平成24年9月6日(木)続き

前回からの続きで、ワイマール市内の風景を紹介します。

ワイマールには街のあちこちで有名な芸術家の跡をたどることができる。
まずは、ゲーテをワイマールに招聘し、芸術を振興したカール・アウグスト公の銅像。


銅像は自らの居城をのぞむ位置に立っている。

 
 
国民劇場前のゲーテとシラーの像。
 

第一次世界大戦終結後の1919年8月11日、この国民劇場で開催された国民議会で「ワイマール憲法」が制定された。

ワイマールはゲーテの街。ゲーテ・ハウスに限らず、ゲーテの面影は街のあちこちに見つけることができる。

ゲーテ・カフェの看板。

ゲーテの指さす先はスーベニアショップ。

ゲーテが足しげく通ったシュタイン夫人の家に行く小路。

ゲーテに招かれてワイマールに移ってきたシラー(1759-1805)の面影も残っている。
左の黄色い建物はシラーの家。シラーは1802年から亡くなる1805年までここに住んでいた。
写真には写っていないが、中庭をはさんで右側にはシラー博物館が併設されている。
高校生たちはこれからドイツ文学の課外授業。

シラーの家の前を通るショッピングストリートはシラーにちなんで「シラー通り」。

 

そしてワイマールにはバッハ(1685-1750)も1708年から1717年まで住んでいた。


 しばしの散歩を楽しんだ後はお待ちかねの夕食。
この日は前から目をつけていた「ツム・ツヴィーベル(玉ねぎ亭)」。
もちろんお目当てはツヴィーベル・クーヘン(玉ねぎケーキ)。
 
 
店の入り口は狭いが、中は奥行きがある。左奥には玉ねぎがぶら下がっている。
 
 
まずはビールで乾杯。

続いて料理。
奥が「玉ねぎケーキ」。
タルトになっているものしか知らなかったが、これはピザ風。
メインはルーラーデ(牛肉を巻いて焼いたもの)。
赤キャベツとポテトダンプリングの組み合わせは、前の年の11月にドレスデンで食べたときと同じもの(2012年7月29日のブログをご参照ください)。やはりここでもジャガイモがご飯代わり。
ビールは2杯目に突入している。


 
 
これでお値段は19.6ユーロ。チップを入れて払ったのが22ユーロ。当時のレートで2,100円ちょっと。ビールの酔いで心地よくなり、おいしいものを食べておなかも満ち足りたので、手ごろな値段だろう。
 
外に出てみると、あたりはすっかり暗くなり、ひんやりとした空気がさわやかに感じられた。
(次回に続く)

 
 
 
 


2013年4月14日日曜日

ドイツ・ゲーテ紀行(9)

平成24年9月6日(木)続き

ワイマール中央駅に戻ってきたのが夕方の5時前。
この時期は暗くなるのが夜の9時過ぎなので、まだまだ昼間のように明るい。
一度ホテルに戻り、夕食までの間、ワイマール市内をぶらぶら散歩することにした。
途中、ホテルの女性従業員おすすめのレストラン「シャルフェス・エッケ(Scharfes Ecke)」をさがしたが、やはり見つからなかった。

ホテルのフロントにはちょうど「シャルフェス・エッケ」を紹介してくれた金髪のロングヘアの女性がいた。
鍵を受け取りながら、「シャルフェス・エッケ」の場所がわからなかったことを伝えると、特に残念そうな表情は見せずに、
「わかりました。では予約はキャンセルしておきましょう」
と言って、電話をかけ始めた。

なんとすでに今日の予約を入れていたのだ!

それでも、手慣れたふうでもなく、どうにかなじみの店に客を呼び込もうとする(もちろん、多少の報酬はもらえるのだろう)ぎこちないところが、押しつけがましさを感じさせない。

しかし、店に連絡がとれたということは営業しているのだろう。
いつになるかわからないが、次に来た時にもう一度その店の場所をさがしてみよう。

部屋に入り一息ついてからもう一度外に出た。
特に行先は決めていない。狭いワイマール市内だから、どこへ行ってもぐるぐる回っているうちにもとのところに戻ってくることができる。

ワイマールは街じゅうがアートしている。ふらふら歩いているだけでも飽きることはない。

これはホテル・エレファント横にあるエレファンツ・ケラーの入口。看板はやはり象(左)。右はピアノのマーク。

危ない!2階の窓から人が、と一瞬思ったが、実は人形。

エッカーマン書店。『ゲーテとの対話』の著者エッカーマンの実家かどうかは不明。


ワイマールは森が近い。街のいたる所に泉がある。


レストラン「白鳥亭」。


アフリカで医療活動を行ったアルベルト・シュバイツァーの記念館。正面には2頭の獅子。


街の酒屋さん。看板はワインを入れる木箱。右の入口の上には樽もある。


マルクト広場をはさんで市庁舎の向かいにあるラーツケラー(市庁舎地下レストラン)。
ドイツの市庁舎の地下には、かつて市民が集まって飲食をしたなごりから、レストランがあることが多いが、ワイマールでは市庁舎の向かいの1階部分にある。
ここでもファザードと看板がアートしている。



こちらは食後に撮った夜のマルクト広場。
夜の9時になってようやく暗くなってきた。


(次回に続く)